ヨシタケシンスケさんという方をご存じでしょうか?
先日ピース又吉さんとコラボしたことで今話題になっています。
この記事ではヨシタケシンスケさんとは何者なのか、どのような経歴を持つのか紹介します!
ヨシタケシンスケさんとは何者?
ヨシタケシンスケさんは日常の些細な出来事をユニークに切り取ることでとても人気なイラストレーター・絵本作家です。
名前 | ヨシタケシンスケ(吉竹伸介) |
生年 | 1973年 |
出身地 | 神奈川県茅ヶ崎市 |
大学 | 筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了 |
デビュー作の『りんごかもしれない』でMOE絵本屋さん大賞第1位を受賞し、以降の作品も国内外でさまざまな賞を獲得し高い評価を得て多くの人に愛されています。
7月26日にお笑い芸人であり芥川賞作家の又吉直樹さんとのコラボ作品である『その本は』を刊行しとても話題になっています。
笑って泣ける本だと評判になっています。
また、ヨシタケシンスケさんの初の大規模展覧会である「ヨシタケシンスケ展かもしれない」が7月15日から8月28日(日)まで兵庫県の市立伊丹ミュージアムで開催されています。
興味のある方はこちらの公式サイトをチェックしてみてください。
経歴や生い立ち
経歴
ヨシタケシンスケさんは神奈川県茅ヶ崎市内の中学、高校を卒業しました。
そして筑波大学芸術専門学群を卒業した後に大学院では芸術研究科総合造形コースを修了します。
その後ゲーム会社に就職するも会社が合わず半年で退社します。
1998年には大学の仲間と共同アトリエの「スタジオビッグアート」を結成したり、2007年には「パンタグラフ」と改称してクリエイティブな活動を行ったりしてきました。
そして2013年に40歳でデビュー作の『りんごかもしれない』を出版して絵本作家になりました。
以降さまざまな絵本や書籍がSNSで話題になったり賞を受賞したりしたことで大人気絵本作家になりました。
生い立ち
ヨシタケシンスケさんは今では国内外から評価される素晴らしい絵本作家ですが、昔は少し違っていたようです。
幼少期
ヨシタケシンスケさんには姉が一人、妹が二人いるためとても家族の中で男性であるヨシタケシンスケさんの立場が弱かったそうです。
特にお姉さんは勉強も絵もずば抜けている天才だったため、絶対的な姉に自分の意見を通すことなんてできないとどんどん引っ込み思案になっていったそうです。
主体性を持つことができないコンプレックスがあったそうです。
学生時代
大学受験について考えなければいけなくなってもこれといった夢がなく悩んでいたときに、唯一姉がやらず自分が得意だった工作なら面白そうだと思い芸術系の道を進め始めたそうです。
しかし、入学して最初に行ったデッサンではビリだったそうで、よく大学に入れたとまで言われたそうです。
会社員時代
ゲーム会社に就職するも馴染むことができず、毎日がつらかったそうです。
そのため他の人に見つからないよう小さなイラストを描いていたら小さくしか描けなくなってしまったそうです。
そしてある日それが女性社員に見つかり可愛いと言ってもらえたことから出版してみようと思うようになったそうです。
イラストレーター時代
ヨシタケさんは30歳の時に今までに描いたイラストのイラスト集を自費で出版したものの、全く売れなかったそうです。
その後も40歳になるまでの10年間はほとんど本が売れずかなり苦労をしてきたそうです。
ただ、自費出版のイラスト集を知人に配っていたところたまたま出版社の人の目に留まり絵本を書く提案をしてもらい、絵本を書き始めました。
ヨシタケさんは「自由にどうぞ」と言われると困ってしまうとのことで、最初はテーマをいくつか提案してもらい、その上で書いたのが『りんごかもしれない』でした。
絵本を書くにも苦労をされたようですが、初めて結果が出てとても嬉しかったと仰ています。
ヨシタケシンスケさんの作品
ヨシタケさんの代表作をいくつか紹介します。
りんごかもしれない
テーブルの上にりんごがおいてあった。 ……でも、……もしかしたら、これはりんごじゃないかもしれない。もしかしたら、大きなサクランボのいちぶかもしれないし、心があるのかもしれない。実は、宇宙から落ちてきた小さな星なのかもしれない…… 「かんがえる」ことを果てしなく楽しめる、発想絵本。
EhonNavi
ヨシタケさんのデビュー作であり、MOE絵本屋さん大賞1位や静岡書店大賞第3位などを受賞した代表的な絵本です。
一つのりんごからどんどん想像を膨らませて話が進んでいく、ヨシタケさんの魅力が分かる絵本です。
もう ぬげない
ふくがぬげなくたって、なんとかなる!?人生の悩みごとは、ヨシタケ流ユーモアでのりこえよう!ふくがひっかかってぬげなくなって、もうどれくらいたったのかしら。このままずっとぬげなかったらどうしよう。でも、なんとかなりそうな気もする・・・!
EhonNavi
静岡書店大賞だけでなく、絵本のノーベル賞と言われるイタリアのボローニャ・ラガッツィ賞などを受賞した凄まじい絵本です。
イタリアの方から、骨格的に頭の大きい子供は服が引っかかるのは日常的に起こることだがそこに着目した人は初めて見た、と称されたそうです。
言われてみればあるあるだと思う点に注目した、とてもユーモアがあり大人でも笑える絵本です。
おしっこちょっぴりもれたろう
ぼく、おしっこちょっぴりもれたろう。
おしっこをするまえかしたあとに、ちょっぴりもれちゃうから、いつもお母さんにおこられる。
でも、いいじゃないか。ちょっぴりなんだから。ズボンをはいたらわかんないんだから。しばらくするとかわくんだから。
でも、ぼくみたいにもれたろうでこまっている人、ほかにもいるんじゃないかな?
子どもの悩みがちょっぴり軽くなる!? ヨシタケシンスケのユーモア絵本。
EhonNavi
絵本のタイトルから笑顔になってしまいますが、沖縄書店大賞や第11回MOE絵本屋さん大賞2018で第1位なども獲得している作品です。
こちらは幼少期のあるあるの、ちょっと漏れてしまう状況にフォーカスし仲間を見つける展開へと発展していきます。
大人もほっこりできる絵本です。
このあとどうしちゃお
しんだおじいちゃんがかいた「このあと どうしちゃおう」ノートがでてきた。「じぶんが しょうらい しんだら どうなりたいか」が、かいてある。「うまれかわったらなりたいもの」「こんなかみさまにいてほしい」……なんだかおじいちゃん、たのしそう。でも、もしかしたらぎゃくだったのかもしれない。ぼくだったら、どうしちゃおうかな。いま、いきているあいだに、かんがえてみよう!
EhonNavi
この絵本は第6回ブランチブックアワードの特別賞などを受賞していて、少し対象年齢が高いです。
その理由は絵本でありながら生と死について考えさせられる点にあります。
しかしながらヨシタケさんの絵本なので全く重い作品ではなく終始かわいらしくて明るいです。
死を理解できる7歳位になってから読むのが理想的だと思います。
ころべばいいのに
自分がされてイヤなことをしてくるようなあの人も、イヤなことを言ってくるこの人も、みんな石につまずいてころべばいいのに。と、そんな風に考えながら、初めこそ、頭の中に復讐法を描いたり、人を憎む自分、可哀想な自分の慰め方を浮かべたりしていた少女だったが、次第にその感情(イヤな気分)自体と向き合いはじめる。
・たとえるとしたら「とつぜんのどしゃぶり」みたいなものだろうか……
・お風呂に入ってスッキリするなら、それは体の外側につくものなのか……
・イヤな人の“イヤなところ”も一部かもしれない、理由があるのかもしれない……
・もしかしたら、人をイヤな気持ちにして喜ぶネガティブな何者かに、私がまんまと乗せられているだけなのかもしれない……
でも、そんな試[考]錯誤にも「それしかないわけないでしょう」。まだまだ様々に向き合い方はあるはずで、この先も考え続けて、イヤな気持ちに正しく対峙できるようになりたいと少女は思うのだった。
EhonNavi
こちらも静岡本屋大賞などを受賞している絵本ですが、かなり対象年齢が高いと思います。
ネットショップでは対象年齢4、5歳とされていますが、むしろ大人が読んでもいい絵本だと思います。
ものごとの”対象化”がテーマになっているため、発達段階に進んだ小学生高学年以上のこどもと読むのが良いかもしれません。
きらいな人の存在に出会った時に、向き合い方ややり過ごし方を教えてくれるような絵本です。
まとめ
ヨシタケシンスケさんは非常に魅力的な絵本を生み出す絵本作家です。
長くなってしまうため5冊の絵本にとどめましたが、他にもたくさん魅力的な絵本を描いています。
興味のある方は是非ヨシタケさんの絵本を読んでみてください!
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