英語ディベートとは?やり方やルールを解説!

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 英語ディベートは最近では高校や大学の授業などで行われることの多いディベート競技であり、毎年「全国高校生英語ディベート大会」という全国大会も行われています。

 日本語での討論でも頭を使うのに、それを英語で行うため一試合の負荷がとても高いですが、その分得られるものも大きい競技です。

 この記事では英語ディベートをよく知らない人や今度授業で行うけどあまり理解していない、という人のために英語ディベートについて詳しく解説していきます!また、英語ディベートによってどのようなスキルが培われるかについても書いていきます。

英語ディベートとは?

ディベートはある一つの議題に対して肯定側と否定側に分かれて討論を行うというものであり、最終的により論理の通っているチームを審判が選ぶことで勝敗が決まります。

この英語ディベートには2種類の試合の形式があります。

パーラメンタリーディベート

即興ディベートとも呼ばれる形式です。パーラメンタリーディベートでは試合の数十分前に議題が発表され、数十分の間にチームで意見を出し論理を作ります。

この形式はイギリスでよく行われるディベートで、最近では日本でも行われています。

主に参加人数は各チーム3人ずつでそれぞれが異なる役割を持って順番に話します。

互いのチームが、自分の意見を支える理由2つと相手の理由を否定する反論2つ、そして自身のチームが勝っているポイントのまとめを述べます。

この形式の場合準備時間が数十分しか与えられないため、データを重視するものではなくアイデアや論理を重視するものになっています。

ポリシーディベート

一般的なディベートはこの形式を指すことが多いです。実際に高校生の英語ディベートの全国大会でもHEnDA式と呼ばれるこの形式のディベートが行われます。また、アメリカの大学でも盛んに行われるディベートの形式です。今回の記事ではこのHEnDA式の一般的なディベートについて解説します。

一般社団法人の全国高校英語ディベート連盟・HEnDAが開催する全国大会で用いられる形態では、主に県大会の半年ほど前に議題が発表され、半年の時間をかけてあらゆるリサーチを行います。

この形式の特徴はデータに基づいて主張をすることです。準備時間が非常に長いので議題に対して考えられるあらゆる意見を出し徹底的にリサーチして証拠資料を用意します。

この形式では各チーム4人ずつで行います。細かいルールについては下で解説します。

英語ディベートの概要

上で述べた通り、一般的に行われることの多いポリシーディベートについて解説します。

ディベートの目的は自分の立場が論題に対して相手よりも正しいことを証拠資料を用いて論理的に証明することです。

細かい流れは次に書きますが基本的には下記の通りです。

  • 論題に対する自分の立場の主張を行う
  • 相手の主張に反論
  • 相手からの反論を防ぐ
  • 全体を通して自分の立場が正しいと総括する

この流れで最終的に審判がどちらのチームの主張がより筋が通っていて残っているかを判断し勝敗が分かれます。

英語ディベートの流れ

全体の細かい流れを説明します。ディベートにはコンストラクティブスピーカー、アタックスピーカー、ディフェンススピーカー、サマリースピーカーという四つの役割があり、それぞれ一人のメンバーが一つの役割を担います

ここではそれぞれの役割を CS、AS、DS、SS と略して表記します。

流れは以下の通りです。

これらの流れを経て、最終的に主に二人の審判が勝敗を決めます。

各メンバーの役割

最後に四つの異なる役割を細かく解説していきます。

1. コンストラクティブスピーカー

一番手のコンストラクティブスピーカーの仕事は事前に用意してきた自分の立場の立論を最初に読むことです。主張を行なった後は、相手のサマリースピーカーから質疑を受けそれに答えます。

事前に用意してある文章を読むため比較的負担の少ないように見えるポジションですが、この最初の立論からディベートの全てが始まるためしっかり相手に伝わるように読む必要があります。

また、相手のサマリースピーカーから質疑を受けるため、自分の立論の中で用いられているデータは全て把握しすぐに証拠資料を提示できるようにしておかなければいけません。質疑の時間は短く相手も急いでいるため、円滑な議論を行うためにも自分のチームの主張を正確に把握することが大切です。

2. アタックスピーカー

二番手のアタックスピーカーは相手のコンストラクティブスピーカーが読んだ主張に対して攻撃します。

アタックスピーカーはデータをとにかくたくさん用意しておく必要があります。相手がそのような主張をしてくるかはわからないし、相手の主張の中に弱点や反論できる要素があるかどうかも自分が反論できるデータを持っていなければ判断できないため、とにかく事前にディベートの論題に対する様々な主張を想定しデータを用意しておかなければなりません。

また、相手の主張の中に矛盾があった場合、それに気づき指摘する頭の回転も必要とされます。相手の主張の核心をいかに突けるかが勝敗に大きく影響するため重要な役割です。

攻撃をした後は相手のディフェンススピーカーから攻撃の内容に関して質疑を受けます。質疑で攻撃の威力が薄まらないようにしっかりデータを提示したり正確に質疑に答えましょう。

3. ディフェンススピーカー

三番手のディフェンススピーカーは相手のアタックに質問をしたのち、相手のアタックから自分のチームの主張を防ぐ役割があります。

ここでもやはりデータは非常に大切です。事前に自分のチームの主張へ攻撃され得るあらゆる攻撃へのディフェンスを考えておきそれらを支えるデータを用意しておかなければいけません。

また、ディフェンススピーカーが新しい情報を出せる最後のタイミングのため、時間が足りなくて相手のアタックを防ぎきれなかった場合その攻撃はそのまま残って自分のチームの主張の説得力を下げてしまいます。

複数の攻撃に対して一つのデータで対応したり、弱い攻撃には手短に済ませるといった時間の采配も重要でかなり頭を使う役割です。

4. サマリースピーカー

最後のサマリースピーカーはまずは序盤に相手の立論に質問をします。質疑の時間には、相手の主張の根拠となるデータを見せてもらったり理解しづらい部分を説明し直してもらったりします。

質疑は攻撃する時間ではありませんがデータの有無を確認などでアタックスピーカーに繋げる役割でもあります。

そして本命は試合の全体を総括して、最終的に自分のチームの主張の方が説得力があると審判に思わせる仕事です。サマリースピーカーは最初から最後まで聞き漏らさずにメモを取らなければなりません。なんとなく流れてしまった相手への攻撃をしっかり主張し直したり、自分のチームのディフェンススピーカーがこちらの核心をしっかり守ったことを再度伝えたりして自分のチームの優位を強調します。

サマリーでは全体の流れを話すため時間が本当に不足します。そのため、特に主張するべきポイントを絞り優先的に話すなど、時間配分を最も意識しなければなりません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

最低限の流れや役割や各ポジションの重要性などは述べることができたと思います。

それぞれの役割がどのような練習を必要とするかは別の記事で書いていこうと思います。

読んでいただきありがとうございました!

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